「良かったらどんぶりをください」とラーメン店主に25年聞いて回ったら…。ラーメンどんぶりを「500個収集」した彼の熱意の”根源”

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1.たけちゃんにぼしらーめん(調布)

たけちゃんにぼしラーメンのどんぶり
『たけちゃんにぼしらーめん』のどんぶり(筆者撮影)

「まずは何と言っても『たけちゃんにぼしらーめん』のどんぶりです。

このどんぶりがなければ私のどんぶり集めは始まりませんでした。たけちゃんの『武』の字がとてもカッコいいですよね」(ばぶさん)

2.千代作(高田馬場・閉店)

千代作のどんぶり
かつて高田馬場にあった『千代作』のどんぶり(筆者撮影)

「次はかつて高田馬場にあった横浜家系ラーメン『千代作』のどんぶりです。

確か、閉店の頃にいただいた記憶があります。並盛が赤で、大盛が黄色なんです。

2022年に同じ高田馬場にある『でぶちゃん』が『千代作』のラーメンを復活させるという時に、私の持っていたこのどんぶりが役に立ったんです。

このどんぶりからデザインをデータで起こして複製してもらったんです。この歴史に関われたことが本当に嬉しかったですね」(ばぶさん)

最後の一店舗は…

3.支那そばや(戸塚)

支那そばやのどんぶり
『支那そばや』のどんぶり(筆者撮影)

「最後は、ラーメンの鬼・佐野実さんの『支那そばや』のどんぶりです。

できる人だけが知っている 「ここだけの話」を聞く技術
『できる人だけが知っている 「ここだけの話」を聞く技術』(秀和システム)。書影をクリックするとAmazonのサイトにジャンプします

このどんぶりがラーメン店においてのどんぶりの意識を高めたといっても過言ではないと思います。

有田焼のどんぶりですが、今やみんながこぞって使っている人気のどんぶりです。

温度が低下しにくく、スープの口当たりがよくなるのが特徴で、やさしい味わいのラーメンとの相性が非常に良いです。どんぶりで味が変わる最たるパターンだと思いますし、このどんぶりの誕生はエポックメイキングな出来事でした」(ばぶさん)

ここまでどんぶりに着目した展示は筆者も初めて見た。

ラーメンという一杯ですべてを表現する料理において、その器であるどんぶりの存在は非常に大きい。改めてその魅力と歴史や未来を見ることができる。

【もっと読む】「背脂高騰がキツイ…そうだ、むしろもっと乗せよう!」 値上げが限界を迎えた背脂ラーメンの名店の店主が取った"意外な打開策" では、背脂高騰の中で名店「平太周」が取った行動について、ラーメンライターの井手隊長が取材、詳しく報じている。
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井手隊長 ラーメンライター/ミュージシャン

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いでたいちょう / Idetaicho

全国47都道府県のラーメンを食べ歩くラーメンライター。「東洋経済オンライン」「マイナビニュース」「AERAdot.」等の連載のほか、コンテスト審査員、番組・イベントMCなどで活躍中。近年はラーメンの「1000円の壁」問題や「町中華の衰退事情」、「個人店の事業承継」など、ラーメン業界をめぐる現状を精力的に取材。テレビ・ネット番組への出演は「羽鳥慎一モーニングショー」「ABEMA的ニュースショー」「熱狂マニアさん!」「5時に夢中!」など多数。東洋経済オンラインアワード2024にて「ソーシャルインパクト賞」を受賞。その他、ミュージシャンとして、サザンオールスターズのトリビュートバンド「井手隊長バンド」や、昭和歌謡・オールディーズユニット「フカイデカフェ」でも活動。著書に「できる人だけが知っている 『ここだけの話』を聞く技術」(秀和システム)がある。

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