「良かったらどんぶりをください」とラーメン店主に25年聞いて回ったら…。ラーメンどんぶりを「500個収集」した彼の熱意の”根源”

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ラーメンの歴史を作った老舗から今はなき名店、今のラーメンシーンを作る新店までたくさんのラーメン店のどんぶりが所狭しと並んでいる。

どんぶり一つひとつから滲み出るそれぞれのお店の歴史と思いに、ラーメン食べ歩き歴25年目になる筆者も、昔を思い出して涙が出てきそうなぐらい感動した。

コレクション
ラーメンどんぶりの数! 圧巻である(筆者撮影)

ばぶさんはラーメンどんぶりを25年ぐらい前から集め始めた。きっかけは東京・調布にある「たけちゃんにぼしらーめん」だ。お店のホームページの訪問者数のキリ番をゲットして、その賞品としてどんぶりをもらったのがきっかけだという。

当時、自分で作っていたホームページでそのどんぶりを紹介したら、知人から「ラーメンどんぶりを集めてみれば?」と言われ、何気なくどんぶり収集が始まった。

お店にラーメンを食べに行き、食べ終わったら会計の時に名刺を渡して「良かったらどんぶりをいただけないでしょうか?」とお願いするのだ。

お店の商売道具であるどんぶりをそんなに簡単にもらえるはずがないと思ってしまうが、意外とそうではなかったようで驚いた。

「当時は年配の店主さんが多くて、若かった私に『面白そうだからあげよう』と思ってくれたのかもしれません。だいたい7割ぐらいのお店が譲ってくださいましたね。倉庫から古いどんぶりを出してきてくれるお店もあったり、後日送りますと言って送ってくれるお店もあったりしましたね」(ばぶさん)

当時は券売機を設置しているお店は少なく、会計時に店主と会話ができたのも大きかったようだ。

ラーメンはどんぶりで味が変わる

「新横浜ラーメン博物館」に300個ほどのどんぶりが飾られているのを見て、ばぶさんはこれをいつか超えてやろうと心に誓ったのであった。

コレクション
美しさすら感じる陳列だ(筆者撮影)

「どんぶりの魅力にまず気づいたのは、六本木にある『天鳳』でした。ラーメンのスープは基本茶色ですが、そこに青を合わせるのが綺麗だなと思ったんです。立石の『けんけん』の青みがかったどんぶりもいいですね」(ばぶさん)

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