再スタートを切った《沖縄国際文化祭》 地元主体で再出発のいまと、これからに向けた課題

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一方、地元側の安里氏は「沖縄は、この国のなかで唯一無二の“もうひとつの日本”だと思うんです。日本の奥行きの深さ、幅広さみたいなものを沖縄という舞台で表現することができれば、日本文化の伸びしろとして感じてもらえる。沖縄国際文化祭は日本文化をイノベートしていく最高のステージです」と“日本のなかで特別な存在の沖縄”をポジティブに語る。

イベントの持続的な開催には、自立自走が欠かせない。それが昨年閉幕した沖縄国際映画祭の課題でもあった。新たなスタートとなったいま、その現在地はどうなのか。

「(沖縄国際映画祭の)これまでの信頼関係もあるから、沖縄の人たちが主体になって動き、多くの企業にご協賛いただきました。僕も驚いているくらい(笑)。行政の支援に頼らず実施できたのはすばらしいこと。いいスタートを切ることができました」(大﨑氏)

「比較的短期間での準備になったなか、多くのスポンサーさんにご協賛いただきました。それはわれわれの情熱もありますが、16年間の沖縄国際映画祭の実績があり、沖縄というマーケットに可能性を感じるナショナルクライアントさんが数多くいらっしゃいました。ただ、第1回の今回はお手並み拝見というニュアンスも感じます。持続性の担保というテーマはまさにこれから。次につながる結果を毎回しっかり示していきます」(安里氏)

沖縄国際文化祭
那覇・国際通りのレッドカーペットには多彩なゲストが参加し、雨天のなか大勢の観客がつめかけた(提供:沖縄国際文化祭)

ただ、次回へ向けた課題も感じた。それは豪華ゲストと充実した内容に対しての動員数だ。

次回に向けての課題

会場には、参加した俳優やアーティスト、インフルエンサーのファンが集まったが、もっと一般層を引きつけるポテンシャルがイベント自体にあったはず。

準備期間が短かったことで十分な宣伝が行き渡っていなかったことが要因として大きいだろう。レッドカーペットに集まった観客に聞くと、本文化祭自体を知らなかったという声もあった。

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