「すき家と違って、焼き肉きんぐは客も悪いよね?」不祥事も、擁護意見が出た《焼き肉きんぐ》と一時休業になった《すき家》、何が違った?
3月27日には、事件発生からのすき家の対応内容や、ネズミ混入の経路についての検証結果を発表。しかしあまりに遅すぎた対応に、炎上は収まる気配がありませんでした。
そして間の悪いことに28日に都内店舗で害虫混入が発生し、翌29日にその経緯の公表と、それに伴う該当店舗の休業、点検などの対策を発表。また、同じリリースにおいて、3月31日から4月4日までの一部店舗を除く一斉閉店による混入対策の実施が発表されたのでした。

ただ、少しわかりにくいのですが、一斉休業のリリースでは、1月に鳥取県で起きたネズミの混入ではなく、都内店舗の害虫混入についての経緯が前面に書かれています(リリース後半でネズミ事件について触れている)。
つまり、休業の直接の原因はネズミではなく、害虫混入によるもののように受け取れます。この発信方法とわかりにくさは、事件がさらに炎上状態になった大きな理由だと考えます。

フジテレビ問題にも共通する「判断の遅れ」
不都合な事実を隠す行為や、隠そうとしたと思われるような対応は、炎上リスクを一気に高めます。すき家のネズミ事件からもわかるように、対応の遅れは批判と反発を呼ぶことにつながり、炎上リスクを極大化させます。
昨年来、大問題になっているフジテレビと元タレント・中居正広さんの問題も同じです。
コンプライアンスの厳格な適用が求められるようになった今、不祥事を隠すというのはほぼ不可能になったといえます。
だからこそ、トラブル発覚時に適正な対応がとれていれば、ダメージを減らすことができた可能性は高いです。初動対応の判断ミスは、致命的なダメージにつながるリスクが大きいのです。
不祥事が発覚すればもちろん相応のダメージがあります。それを恐れるあまり、隠したりごまかしたりという選択をしたくなるのはわかります。ただテクノロジーとコンプライアンス意識が発達していなかったかつての時代とは、明確に異なる環境になっていることに、現代のビジネス環境を生きる私たちはもっと敏感になる必要があるでしょう。
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