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「すき家と違って、焼き肉きんぐは客も悪いよね?」不祥事も、擁護意見が出た《焼肉きんぐ》と一時休業になった《すき家》、何が違った?

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  • 増沢 隆太 東北大学特任教授/危機管理コミュニケーション専門家
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焼肉きんぐ、ドラッグストアコスモスのいずれも、事件発生とニュース拡散で一時的に炎上状態となりましたが、即時の対応と謝罪によって、それ以上の延焼は防ぐことができたと考えられます。

ミスを認めて謝罪したドラッグストアコスモス(画像:株式会社コスモス薬品の公式サイトより)

謝罪以上に大切な「時機」

今の時流にあった危機対応は、この2社のように「即時、全面情報開示」だといえます。対応の遅れや下手な言い訳で事態から逃れられることはまずあり得ません。

できる限り素早く対応し、さらに自社の落ち度をしっかり明らかにすることは、ダメージをゼロにはできずとも、事業継続をも危ぶまれるリスクを脱することにつながります。

炎上状態のような危機においては、どうしても自己保身を考え、少しでも自らの落ち度を隠したり、正当性を訴えたくなるもの。しかしそれがリスクの拡大にしかならないことは、特にここ最近顕著だと思います。

謝罪において言い訳は不要と常々訴えていますが、それはたとえ真実であったとしても、炎上状態や危機的状態にあっては、その情報を受け止めてもらえる可能性がないどころか、逆に燃料投下につながるリスクが高いからです。

直近2社は言い訳せず、自社の落ち度を明確に伝えています。謝罪は負け戦であって、完全勝利は絶対にありません。ダメージをゼロにすることもできません。しかし、より深いダメージや致命傷を防ぎ、事態収拾を目指すことで、組織存続への道が生まれます。

原因究明をやりすぎるとどうしても時間がかかります。まじめに取り組めば取り組むほど、そこには時間を要し、結果として説明が遅くなる恐れが高まります。

正確な状況確認は大事ではありますが、危機においては一旦、現状でわかることだけでもかまわないのです。正確な状況説明より、時機を逃さず、できるかぎり素早い情報開示と謝罪によってこそ、今の環境においては危機脱出ができるといえるでしょう。

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