
太陽の塔は、万博会場のシンボルタワーとして会場の中心に建てられたのだと思われがちだが、大阪万博のテーマである「人類の進歩と調和」に関する展示を行うテーマ館の一部と構想されたもので、塔の内部には、テーマ館のプロデューサーである岡本太郎による“生命の樹”などが展開された。
万博会場のメインゲートを入った正面の丹下健三を中心とした建築家たちが構想したシンボルゾーンは“大屋根”に覆われ、それ自体がこの70年万博のシンボルとなるはずだったが、そのシンボルゾーンの中心に位置するテーマ館を、岡本太郎は地上70メートルの塔として構想。大屋根に開けられる円形の穴から上方に抜け出る塔を実現してしまったのだ。
万博の目玉は「宇宙」と「ロボット」
その大屋根下の“お祭り広場”で注目されたのは、広場内を移動する演出用装置であるロボットの「デメ」と「デク」。

1970年当時、「宇宙」と「ロボット」は、未来へ向かって発展する技術を象徴するキーワードでもあり、この万博での呼び物とされた。
企業パビリオンでも、手塚治虫がプロデューサーを務めたフジパン・ロボット館は、41体のロボットが子どもと遊ぶことがコンセプトで人気を博した。



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