会社全体は今どんな状態なのか、資金的な余裕の有無、全体として投資フェーズなのか回収フェーズなのか、店の業態などの全体のポートフォリオはどうなっているのか、今回の出店候補のエリアは既存エリアや新規のエリアなのか、などなど。
そういたった全体感を掴むことで、どの程度のリスクを許容するべきか、であったり地域における旗艦店の様なものがふさわしいのかそれとも既存店との相乗効果を狙うのか、などなど、見るべき視点や優先すべき事項がよりクリアに見えるハズだ。
新規のエリアへの戦略的な出店であれば、初期コストや回収期間が既存展開エリアに出す店よりも大きくそして長くなることへの正当性につながるかもしれないし、逆に既存エリアへの理想的な収支シミュレーションの枠に当てはめて「のみ」考えると、なんとなく全体的にこぢんまりとした店になってしまい、「商圏開拓」という目的に照らし合わせて迫力不足になってしまう可能性すらある。
だからこそ、出店の可否、とかいう表面的なタスクのみに目をむけずに、より全体感をもって出店の目的や背景にまで目を向けるべきなのだ。
出来る営業マンは目先の「売る」ことから入らない
別のケースで顧客に売るケース(車でも時計でもいいのだが)、を考えてみよう。
よくある話だが、普通の営業マンは自分の売りたい製品(ほぼイコール会社が売りたい製品)の魅力をなんとか顧客に説明して、魅力をわかってもらおうとする。
一方で、出来る営業マンは「顧客の求めるものの理解」から入る。
車の例でいけば特に都会においては、車を保有することのメリットよりもデメリットのほうが大きい可能性もあるし、かつてと違って所有ではなくシェア、という選択肢もある。
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