大船渡、今治、岡山…相次ぐ大規模山林火災 「山火事の原因」の6割《人為的要因》とは何か? たき火で「絶対やっていけないこと」とは?

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前述したように、大船渡市の林野火災は3月9日に鎮圧宣言はされたものの、3月30日時点でまだ鎮火宣言は出ていない。鎮圧とは「それ以上延焼するリスクがなくなり、消防のコントロールが可能な状態」を、鎮火とは「完全に火災が収まり、消防活動が必要なくなった状態」を指す。

大船渡市役所に問い合わせると、3月16日以降、住民からの火災の目撃情報はなく、3月19日、20日、22日に実施した防災ヘリによるサーモグラフィーでも熱源は確認されていないという。

ただし、3月23日に消防署と消防団による陸・海・空の400名での総合調査では2件の火元が確認された。このため、根元の消火や夜警(夜の見回り)など、地道な活動は続けている。

ヘリは同県にはないため、他県から派遣されてくる。大規模な林野火災においては、県を越えた連携が長期にわたることも課題だ。

「鎮火宣言はいつか?」と尋ねると、「次に出火があったときに、別の火災であると言い切れるまで、鎮火宣言は出せません」と大船渡市役所の防災管理室。大規模な林野火災における鎮火への道のりの困難さが窺える。

林野火災を防ぐためにできること

消防庁災害対策本部への取材によれば、林野火災を防ぐためのポイントは6点。最後に紹介する。

①枯れ葉などの燃えやすいものの近くでたき火をしない
②火を取り扱う場合は火のそばを離れず、終わったら完全に消火する
③強風や乾燥の日は、たき火や野焼き(火入れ)をしない
④野焼きをするときには、防火対策を徹底し、すぐに消火できる準備をする
⑤たばこは指定された場所で吸い、ポイ捨てをしない
⑥火遊びしない、させない

「とりわけ②の、“火のそばを決して離れないこと”は非常に重要です」と、消防庁災害対策本部は強調する。

また、④の防火対策とは、具体的には水を入れたバケツやホースを準備する、ホースはすぐに消火できるように伸ばしておく、拡大しないように火の取り扱い範囲を決めておき火が大きくなったら消す、あらかじめ必要な防火対策をしてから火を取り扱う、などがある。

林野火災の原因の多くは人為的なもので、その背景には火の取り扱いや不注意がある。「これくらいで大丈夫だろう」という油断からくるものだ。

特に梅雨前までは乾燥が続くため、林野火災のリスクが高く、火の元管理が重要だ。暖かくなるこれからの季節、山でのキャンプやバーベキューを楽しむ人も増えてくる。社会全体で防火意識を高め、1人ひとりが「火の怖さ」を自覚することが、林野火災防止の第一歩となる。

今村 美都 医療福祉ライター

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いまむら みと / Mito Imamura

1978年、福岡県生まれ。がん患者・家族向けコミュニティサイト『ライフパレット』編集長を経て、2009年独立。がん・認知症・在宅・人生の最終章の医療などをメインテーマに医療福祉ライターとして活動。日本医学ジャーナリズム協会会員。

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