『踊る大捜査線』『海猿』が牽引していたのに…到来した「ドラマ映画、冬の時代」。《ドラマ映画・歴代興収TOP10》が示す"残酷な事実"とは?

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(画像:izumousagi / PIXTA)

かつては映画興行の“ヒットの法則”だった「テレビドラマからの映画化」。

破格のヒット規模となり、現在もなお邦画実写歴代興収1位に君臨する『踊る大捜査線 THE MOVIE 2 レインボーブリッジを封鎖せよ!』(173.5億円)を筆頭に、人気ドラマからの映画化作品が数多くのヒットを記録して“邦画隆盛期”を築いてきた。

しかし、近年では動画配信サービスの普及によるメディア環境の変化が著しく、一部を除いてドラマ映画のヒット規模は格段に小さくなっているのが現状だ。

『踊る大捜査線』が築いた邦画実写全盛期の礎

かつては、人気テレビドラマの映画化作品(ドラマ映画)は、映画ファン以外のドラマ視聴者層が映画館に足を運ぶ、「大ヒットが約束されたコンテンツ」だった。そんな時代には、ドラマ映画が次々と生まれ、映画興行を支える屋台骨となっていた。

そのきっかけのひとつになったのが、1998年の『踊る大捜査線 THE MOVIE 湾岸署史上最悪の3日間!』(101億円)だ。ハリウッド映画がエンターテインメントのメインストリームだった洋画全盛期に、邦画実写からアニメを超える特大ヒットが生まれた。

そして、シリーズ次作『踊る大捜査線 THE MOVIE 2 レインボーブリッジを封鎖せよ!』は、前述の通り破格の記録的ヒットになる。

当時は、現在とは正反対となる、邦画苦境の時代だった。洋画シェアが7割前後を占め、一般層が映画館に行くのは話題のハリウッド大作を見るためだった。そんな時代に、『踊る大捜査線』シリーズは、現在につながる邦画全盛期の礎を築いた。

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