Apple Intelligenceが4月から日本語対応、デバイス内処理とプライベートクラウドのハイブリッド構造で、プライバシー重視のAI体験を提供

著者フォロー
ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

縮小

さらに、Siriも大幅に刷新され、ユーザーが会話途中でつまずいても文脈を保ちながら対話を継続する高度な言語理解能力や、複数アプリにまたがる横断的な操作能力が強化された。

これらの処理のほとんどは、デバイスに内蔵されるプロセッサ搭載の推論エンジン(=Neural Engine)で実行されるため、ユーザーが個人的に管理しているプライベートデータはクラウドに送信する必要がない。

後述するように、長文の解析などクラウドに依頼すべきタスクは、十分に細切れにされ小さな処理に分割され、プライバシーが保護されたプライベート・クラウドに割り当てられるが、基本的に個人情報に該当する情報が意味のある情報として外部に漏れることはない設計だ。

この「オンデバイス処理」と「プライベート・クラウド」のハイブリッドアプローチこそが、Apple Intelligenceの最大の特徴であり、これまでのAIとは異なると考えられている理由だ。

Apple Intelligenceの競合は?

Apple Intelligenceの特徴をより明確に理解するには、主要競合他社の状況をまとめてみよう。

スマートフォン、パソコンにAI機能を提供する各社の特徴(図:筆者提供)
グーグル Gemini:クラウドAIの入り口としてのAndroid

グーグルは大規模言語モデル「Gemini」を中心に、クラウド経由のAIサービスを展開している。2025年には従来のグーグルアシスタントに代わり「Geminiアシスタント」がモバイルで提供開始され、数億人規模のユーザーがGeminiを利用することになる。

Android 16ではGeminiにスマートフォン上のアプリ操作を直接行わせる新API「App Functions」も導入予定で、サードパーティのAndroidアプリを通じたユーザー体験の向上もはかれるように準備が進められている。

グーグルは連合学習など、デバイス上での学習アプローチも導入しており、完全にクラウドのみというわけではない。しかしクラウド依存は強く、その一方で特別高速推論エンジンを持たない廉価なデバイスでも高度なAI機能を利用できる。

Geminiアシスタントは比較的低スペックな既存端末(Android 10以降・RAM 2GB以上)でも動作し、40以上の言語で一斉提供されるなど、エンドユーザーへの展開スピードとスケールでは最近のデバイスでしか利用できないアップルのソリューションよりも上と言えるだろう。

一方で、プライバシーやデータ利用に関しては、“プライバシーへの配慮”を表明し、対応する機能の発表もしてはいるが、アシスタントとの会話内容や位置情報、利用状況データをAIサービスのために(匿名で)収集・活用することもまた明示している。

マイクロソフト Copilot:ビジネスソリューション重視のAI統合

マイクロソフトは「Copilot」というAIアシスタント機能をWindowsやMicrosoft 365に幅広く組み込んでいる。広く知られているように、マイクロソフトはOpenAIの資金的な支援者で、彼らのソースコードに直接アクセスできることは秘密ではない。

次ページはこちら
関連記事
トピックボードAD
ビジネスの人気記事