【南港ストリートピアノ】「ストピの概念わかってる?」と大炎上…《手前よがりな演奏は『苦音』です》の注意喚起に人々が抱いた嫌悪感の正体
最終的には、カフェのXアカウントは非公開となり、「南港ストリートピアノ」のXアカウントから謝罪のメッセージが投稿され、ピアノを撤去する方向性で話を進めることが表明された。


結果的に、好ましくない幕引きとなってしまったのだが、まずは当事者間で協議し、意思統一を図って対策を講じていれば、こういう結果にはならなかっただろう。
要するに、手続きにも問題があったのだ。
個別に対応すべき事案だった
「ストリートピアノだから誰でも演奏できるべきだし、聴く人も(下手な演奏でも)許容すべきだ」というのは、原則論としては正しい。
ただ、街角ではなくカフェ内にあることを考えると、利用者(顧客)の不満を解消する取り組みは必須である。
顧客に、練習中の演奏に出くわす可能性があることを納得したうえでカフェを利用してもらうとか、クレームが起きやすい時間帯など、一定の利用制限をするとか、クレームが入った演奏者に対して、やんわりと抑制するように伝えるとか、そういった対策が取れなかったのだろうか――と思う。
いずれにしても、こうしたことは個別に対応すべき事案であって、SNSに投稿することではなかっただろう。「南港ストリートピアノ」のXアカウントを見ても、イベント告知が大半で、あくまでも利用者を対象とした投稿ばかりだ。注意喚起のメッセージもそうだったのだろう。
SNSは、英語では一般的に“Social media”と呼ぶ。つまりは、SNSは“社会的”、“公共の”メディアであることを意味する。その名の通り、SNSでは、フォロワーに宛てたメッセージでも、それがシェアされて、多くの人に広まってしまう可能性がある。
「南港ストリートピアノ」のアカウントは、その視点が抜けていたように思える。
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