【南港ストリートピアノ】「ストピの概念わかってる?」と大炎上…《手前よがりな演奏は『苦音』です》の注意喚起に人々が抱いた嫌悪感の正体

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多くの批判的な意見は、そうしたことは差し置いて、「ストリートピアノ」の理念との乖離について違和感を示したものだった。

注意喚起の投稿は、個別問題の解決に向かわなかったどころか、もっと大きな原則論の問題へと「格上げ」されてしまった。

南港ストリートピアノの一部の演奏者と、それにクレームを唱える一部の顧客との利害調整を考えればよかったものが、Xに投稿して大きく拡散したことで、第三者が参戦するきっかけを作ってしまった。そこが最大の問題だった。

利用者へのルールは元から存在していたが…

ストリートピアノのあり方については、多くの人がポジティブに捉えているようで、だからこそ、注意喚起に対して多くの違和感を示す声が出たのだろう。

筆者自身も、よい取り組みだと思っているし、ストリートピアノの演奏には積極的に耳を傾けてきた。

羽田空港にストリートピアノが設置されているのだが、出発前や到着時に、よく演奏シーンに遭遇する。練習中の下手な演奏は聴いたことがなく、いい気分で旅行に出発したり、帰宅したりすることができる。

本稿執筆の2日前にも、羽田空港を利用する機会があったが、家族旅行者の中学生らしき女の子が演奏していた。やはり演奏は上手く、よい時間をもらえたと思っている。

確認してみると、ピアノの横には利用者への注意書きが記載されていた。オープンスペースでも、適正に運用するためには、ルール設定をして、周知する必要があることを改めて実感した次第だ。

ストリートピアノ
羽田空港に設置されたストリートピアノ(筆者撮影)
ストリートピアノ
ピアノのそばには注意喚起の看板が立っていた(筆者撮影)

羽田空港に限らず、ストリートピアノは日本の各所に設置されている。小さな問題は生じているのかもしれないが、今回のように、ニュースになるほどの問題になったケースは聞いたことがない。

「南港ストリートピアノ」も、同様のルールを設けて運用がされていたようなのだが……。

南港ストリートピアノ
カフェ店のHPに掲載された「ご利用時の注意事項」(画像:「cafe&dining goo-note」公式サイトより)
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