「事細かく指示を出す」リーダーの末路。部下が自発的に動く!優れたリーダーがすべき「たった1つのこと」老子の教えに学ぶリーダーの要諦!

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項羽やナポレオン、義経は軍事的天才であり、自ら前線で戦い、勝利し続けました。しかし、逆にいえば、かれらが関与していないところでは勝つことができなかったのです。最終的には部下や同盟国の離反を招き、局地戦で勝利するものの大局的には敗北することになりました。

ここからわかるのは、「率先垂範のリーダーは最終的には失敗する」ということです。ドラッカーもまた、このようなカリスマ的リーダーには懐疑的でした。かれは次のように述べています。

「成果をあげるには、近頃の意味でのリーダーである必要はない。ハリー・トルーマン大統領にはカリスマ性はかけらもなかった。それでいながら史上最高の大統領の一人だった。私がこれまでの65年間コンサルタントとして出会ったCEO(最高経営責任者)のほとんどが、いわゆるリーダータイプでない人だった」(P.F.ドラッカー著、上田惇生訳『経営者の条件』ダイヤモンド社)。

老子の説く「聖人」とは?

では、優れたリーダーは何をすべきでしょうか。そのヒントになるのが中国古典である「老子」の教えです。

老子といえば「無為自然」という言葉が有名です。ただし、この無為という言葉は「何もしない」という意味で理解されることが多く、何もしないでどうして結果を出すことができるのか疑問に思われるかもしれません。その結果、老子はわけのわからない神秘思想だと誤解されることが多いと思われます。

しかし、無為とは「何もしない」(為す無し)ということではありません。それは「無が為す」という意味であり、主語が「無」になっている点に注意してください。言い換えると、「無のはたらき」が無為の意味するところであり、この「無のはたらき」をうまく活用していくこと、これが老子の思想のエッセンスになります。

無とは、万物の根源であり、いまの言葉でいえば情報+エネルギーのようなイメージです。もっと平たく言えば、それはまだ形として現れていない潜在的な「勢い」であり、この勢いこそが無の働きを意味します。簡単にいえば、この「見えざる勢い」を感知し、それを強化していくこと、これが無為に順応することです。老子の説く聖人とは、この勢いを強化する人物のことを指します。

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