「番組進行しながら全員の顔を見ている」「裏でも話しかける」 休養発表した浜田雅功(61)のあまりにすごい"MC力"

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「フリートークは、松本と僕の笑かしあい。別にええんですよ、客が笑ってなくても、僕らふたりがおもしろかったら。松本がボケたことに対して僕が笑(わろ)たり、僕がつっこんだことに対してあいつが喜んだり。そういうふたりの姿が映ってたら、それでええんですよ」<伊藤愛子著『ダウンダウンの理由。』(集英社)浜田の発言より>

これは、『ガキの使い』のフリートークが定番コーナーだった90年代に語られたものだ。「あれの才能でここまで来てる」とたびたび相方である松本の才能を賞賛し、その隣に居続けるために司会業や俳優業、歌手活動に挑戦するなどサバイブして来たという。

浜田雅功 ダウンタウン 休養
小室哲哉とのユニットH Jungle with tなどで歌手活動も(写真:タワーレコード公式サイトより引用)

それは、1980年代初頭に巻き起こった漫才ブームで活躍したツービート、B&B、島田紳助・松本竜介らの背中を見ていた影響も大きいようだ。

「売れてきたら、ボケの人が番組持って一人でやりだして、ツッコミの人いなくなるでしょ。オレは松本みたいにオモロいことよう言わんから、そんな長いこともたへんやろな、もしかしたら消えるかもな、というのは常にどっかにあった」(前述の『クイック・ジャパン vol.104』より)

松本がいる現場とピンの番組では、スタッフに求めるものも異なる。松本が生み出す笑いを、誰よりも同じ熱量で面白がれるのが浜田なのだ。

コンビで面白がることに重点を置いた

「俺がずっと進めるのはええけど、横に松本が座ってて他にゲストがおってという時に、松本がおる意味をちゃんと考えてくれないと二人でやる意味ないからって言うて、コーナー作らせたりとかしてましたね。(中略)役割をきっちり置いてくれんと意味がないから、二人でそういうことをやる時のあの人の立ち位置っていうのはものすごく気にはしますね」(前述の『SWITCH Vol.30 No.12』より)

人気タレントである以前に、コンビで面白がることが活動するうえで大きなモチベーションになっていたと考えられる。具体的な復帰時期は定かではないが、どんなメディアであれ再び元気な姿を見せてほしいと切に思う。

鈴木 旭 ライター/お笑い研究家

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Akira Suzuki

2001年から東京を拠点にエモーショナル・ハードコア/ポストロックバンドのギターとして3年半活動。脱退後、制作会社で放送作家、個人で芸人コンビとの合同コント制作、トークライブのサポート、ネットラジオの構成・編集などの経験を経てライターに転向。現在、『withnews』『文春オンライン』『現代ビジネス』『FRIDAYデジタル』といったウェブ媒体、『週刊プレイボーイ』(集英社)などの紙媒体で記事執筆中。著書に著名人6名のインタビュー、番組スタッフの声、独自の考察をまとめた『志村けん論』(朝日新聞出版)がある。

 

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