【幼少期の思い出はつくり変えられる?!】あなたの記憶はどこまで信用できますか?注意が必要な「後知恵バイアス」を解説

事件の目撃証言は信用できない
フォルスメモリは実際には起こらなかった出来事や事実に基づかない内容を本人が本当の記憶として信じ込んでしまう現象です。目撃証言に関するロフタスとパーマの有名な実験があります。
参加者に自動車事故の映像を見せた後、質問の仕方を変えることで、事故の様子に関する記憶がどのように変化するかを調べました。
その結果、「車が衝突したときの速度はどれくらいでしたか?」と聞かれたグループは、「車が接触したときの速度はどれくらいでしたか?」と聞かれたグループに比べて、車がより速く走っていたと答える傾向が見られました。同じ映像を見ながら「衝突」と「接触」の言葉の違いだけで映像の記憶が全く変わってしまうのです。
1週間後に追加の実験を実施していますが、その実験結果も「衝突」と「接触」では記憶が変わる可能性を示唆しています。実験参加者全員に「事故映像でガラスが割れるのを見ましたか?」と質問しました。実際の映像ではガラスは割れていませんでしたが、1週間前に「接触したとき」と聞かれたグループは51人中7名が「見た」と答えました。
無料会員登録はこちら
ログインはこちら