名古屋三越栄店に陣太鼓が響いたワケ 新・名古屋名物に高級プリンが名乗り

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名古屋三越栄店に陣太鼓が響いたワケ、新・名古屋名物に高級プリンが名乗り

2月15日から24日まで、名古屋三越栄店(名古屋市中区)ではエスカレーター取り換え工事のための「売り尽くしセール第3弾」を行う。その初日、地下1階の食品売り場の一角では足軽のたたく陣太鼓の音が小気味よく響いた。

「戦国おもてなし武将隊」の徳川家康と陣傘隊の市蔵が一日店長として、「グランスパティスリー」(名古屋市北区、古川博一オーナー)の特設店にやってきたのだ(上写真は、右から古川氏、徳川家康、市蔵)。

戦国武将隊は「イケメン」が集まっていることがひとつのウリ。根強い女性ファンもおり、10時、12時、14時に行われた限定販売イベントに繰り返し並ぶファンもいるほど。多くの買い物客が購入後に「徳川家康」と固く握手。遠巻きに写真を撮る買い物客も目立ち、売り場周辺には人だかりができた。

 


 肝心なのは売り物だ。ここで売られているのは、「葵プリン」というスイーツ。実はこれは、ただのプリンではない。昨年秋に名古屋市が主催して行われた「なごやめし博覧会」において、「第1回新なごやめしグランプリ」を受賞したスイーツ。三河の卵を使ったプリンには金粉が添えられ、器には美濃焼を使用した、見るからに高級感のあるご当地グルメだ。

 


 オーナーの古川氏は葵プリンを名古屋名物として根付かせることを目指す。グランスパティスリーでは三越栄店での特設店に続き、3月7日に名鉄百貨店本店に出店する計画だ。

はたして、「新なごやめしグランプリ」が定番として地元の女性のハートをつかみ続けるかどうか--。第2回、第3回へと「なごやめし博覧会」を継続していくためにも、今後の売れ行き動向は重要な意味を持ちそうだ。

山田 俊浩 東洋経済 記者

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やまだ としひろ / Toshihiro Yamada

早稲田大学政治経済学部政治学科卒。東洋経済新報社に入り1995年から記者。竹中プログラムに揺れる金融業界を担当したこともあるが、ほとんどの期間を『週刊東洋経済』の編集者、IT・ネットまわりの現場記者として過ごしてきた。2013年10月からニュース編集長。2014年7月から2018年11月まで東洋経済オンライン編集長。2019年1月から2020年9月まで週刊東洋経済編集長。2020年10月から会社四季報センター長。2000年に唯一の著書『孫正義の将来』(東洋経済新報社)を書いたことがある。早く次の作品を書きたい、と構想を練るもののまだ書けないまま。趣味はオーボエ(都民交響楽団所属)。

 

 

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