老朽化が深刻?「ZOZOマリン」が抱える "課題" 改修か建て替えか、再整備推進の現在地
竣工後30年以上経過していることに加え、海沿いの球場であるがゆえの老朽化への対応の必要性やユニバーサルデザインへの対応など社会的ニーズを踏まえた機能向上の必要性などについても把握をしました。

それを受け2023年度、まずは改修と建て替えのどちらで進めていくか、スタジアム再整備の大きな方向性を示す『基本構想』の策定に着手することになりました。
検討にあたっては、千葉県や千葉ロッテマリーンズをはじめ各所との折衝や調整が必要ですし、業務が増大するうえ、長期にわたるプロジェクトとなるだろうということで新設されたのが再整備推進課です」(塚田氏)
スタジアム再整備だけの構想ではない
基礎調査で整理した考えられる再整備のケースは、改修3パターンおよび建て替え3パターンの計6パターン。最も安価なのが、新たな機能は加えず、いまの球場を改修するだけの『現状維持(建設費:約110億~132億円)』。
最も高価なのが、『開閉式ドームへの建て替え(建設費:約597億~653億円)』。幅広く提示されているが、検討していく際に何が重視されるのだろうか。
「(神谷俊一)市長も発言していますが、基本構想は単にスタジアム再整備だけの視点で検討するのではなく、幕張新都心一帯のまちづくりの視点を持って検討すべきものと捉えています。
検討にあたっては、基礎調査で整理した7つの視点(スポーツ・文化の魅力向上、回遊性の向上、賑わいの創出、先進的な取り組みの推進、地域資源の活用、ブランディング・シビックプライドの醸成、多様な関係者の交流・連携の促進)を意識しながら進めていくべきだと考えています。
当然コスト面も考慮しなければいけません。ただ、コスト面だけを重視して決めるのではなく、“スタジアムが幕張新都心にあるからこその価値”を大事にすべきだと考えています。
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