新マリン建設「エスコン」とは "事情が違う"ワケ すでに完成された街では、球場をどうすべきか

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ZOZOマリン
ZOZOマリンスタジアムはどのようになっていくのか(写真:千葉市の提供)
改修か、建て替えか……。今後について議論が深まりつつあるZOZOマリン。同球場を所有する千葉市では今、どんな議論が行われているのか。
前編に続き、スポーツライターの浜田哲男氏が、千葉市の担当者2名に取材した。

塩害の影響などもあり、球場の各所が劣化…

竣工後30年以上が経過した『ZOZOマリンスタジアム』(以下、現スタジアム)は塩害の影響などもあり球場の各所が劣化。加えて、球場外周のインフラ(汚水管、排水管)や関係者駐車場の冠水等といった課題も浮き彫りになっている。

海に近いため、塩害の影響が各所に確認できる(写真:千葉市提供)

この30年で人間の価値観や平均気温も大きく変化した。球場内の設備にはユニバーサルデザインへの配慮が求められ、環境に配慮した取り組みも当たり前に見られるようになった。

コスト負担は大きくなるが、気象条件や各種イベントなどに柔軟に対応できる開閉式ドーム等は魅力的だ。

「開閉式屋根付きの「『エスコンフィールドHOKKAIDO』(以下、エスコンF)の建設費は約600億円とされています。それに対して、千葉市で試算した開閉式ドームの建設費は約597億~653億円。ただ、この数字は2022年度に千葉市が実施した基礎調査の結果なので、建築資材の価格が高騰している現在は同じ価格ではできないと思っています。

それと、エスコンFがある『HOKKAIDO BALLPARK F VILLAGE』は、北広島市のかつて手つかずであった広大な公園用地に球場を含む複合施設が作られており、新たな街を創り出している好事例であると思いますが、先ほど(前編でも)お話ししたように、幕張新都心はオフィスエリアや居住エリア、商業エリア、公園エリアなどで構成される“既に都市機能が集積している街”になりますので、状況は全く異なると考えています」(塚田氏)

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