スムーズに「上司の決裁」もらうなら夕方が狙い目 商談先への提案も「通りやすい」タイミングで

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脳が疲労すると、徐々に決断の質が低下していくという(写真:metamorworks/PIXTA)
1日あたり最大3万5000回もの意思決定をしているという人間。それだけの「決断」をしていれば、当然、脳は疲弊してきますが、マーケティング&ブランディングディレクターの橋本之克氏によれば、そうした脳の「決断疲れ」を上手に狙ったビジネスも多いそうです。
そこで本稿では、知らないうちに私たちの生活に影響を与えている「決断疲れ」の実情を、橋本氏の著書『世界は行動経済学でできている』から、一部を抜粋・編集する形で紹介します。

町中華は「行動経済学のプロ」だった?

少し前にテレビ番組で、「メニューが多すぎる中華料理店」が取り上げられていました。顧客からのリクエストに応えたり、好評だったものをレギュラー化したりするうちに、メニュー数は年々増え、今ではなんと400種類以上! 1年以上通わなければ制覇できないくらいですね。

一方で、このお店の看板メニューは「ちゃんぽん」と決まっており、創業時から人気の一皿だそうです。

大量のメニューの数々と、おすすめの看板メニュー。これ、実は行動経済学的にとても理にかなった戦略です。

私たちは日常生活の中で、さまざまな条件を比較、検討しながら決断をしています。何かを選ぼうとするとき、選択肢が多すぎたりすると、「何を選べばいいのかわからない」「とりあえず、何も選ばないでおこう(決断を先送りしよう)」という選択をしがちになります。

行動経済学では、選択肢が多すぎることで、その選択を先送りにしたり、選択すること自体をやめてしまったりすることを「決定麻痺」と呼びます。

ある研究によれば、人間は1日あたり最大3万5000回もの意思決定をしていると言います。

どんなルートで目的地に向かうか、いつどこで何を食べるかといった行動から、暇な時間に、ボーッとするか、スマホを見るか、景色を眺めるか、本を読むかという判断まで、自分や周囲の情報を整理、比較、検討し、ようやく決断にいきつくわけです。

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