花粉症対策で新築マンションや戸建てにも変化? 住まいの工夫でどこまで花粉を除去できるのか

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新築住宅には、建築基準法により2時間に1回住宅の空気を入れ替える「24時間換気」が求められている。一条工務店では、24時間全館換気の「ロスガード90」を設置している。「ロスガード90」は、換気の際に、外気と室内空気の温度を交換すること(「温度交換」という)で室温を保ちやすいほか、花粉除去率99%(花粉より小さいPM2.5対応型フィルターの場合)の高性能フィルターを取り付けているので、花粉対策としても有効だ。

また、洗濯物を室内で干せるように「部屋干し金物」が付いている。ロスガード90により空気が室内を常に循環しているので、部屋干しでも乾きやすいという。

国民病の「花粉症」をあの手この手で対応

今や国民病といえる花粉症。政府は、「花粉症は、多くの国民を長年悩ませ続けている社会問題」と見ている。花粉症対策の3本柱として、「発症等対策」(治療法の整備など)、「発生源対策」(スギ人工林の伐採など)、「飛散対策」(花粉飛散情報の高度化など)に取り組んでいる。

一方、個人でできる花粉対策としては、「外出時」には、マスクやメガネを着用して、花粉が付着しにくい服装を選ぶこと、「外出先から帰った時」には、衣類などに付いた花粉を払い落としたり、うがいや洗顔で花粉を洗い流したりといったことが推奨されている。

それでも、住宅内の換気により花粉が流入したり、付着した花粉が室内に持ち込まれたりする。今回、マンションと戸建の事例で見てきたように、「玄関の外で花粉を払い落とす」「換気の際に花粉が入らないようにする」が基本となるので、こうした花粉対策の設備がない場合でも、できる方法で対策を取りたい。

一方、洗濯物の外干しによる花粉の流入は、室内干しや洗濯乾燥機、浴室乾燥機の使用などで対策できる。近年は幼い子どもでも花粉症を発症するようになってきたので、発症する前から花粉対策を考えたほうがよいだろう。

山本 久美子 住宅ジャーナリスト

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やまもと くみこ / Kumiko Yamamoto

早稲田大学卒業。リクルートにて、「週刊住宅情報」「都心に住む」などの副編集長を歴任。現在は、住宅メディアへの執筆やセミナーなどの講演にて活躍中。「SUUMOジャーナル」「All About(最新住宅キーワードガイド)」などのサイトで連載記事を執筆。宅地建物取引士、マンション管理士、ファイナンシャルプランナーの資格を有す。

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