50代で初ひとり旅――「旅の始まりは定宿の屋上から」 人に呆れられるほど通ったベトナム 有元葉子さんの旅の記憶
ベトナムの食にすっかり魅せられて
ホーチミンシティに着くのは、たいてい夕方。街の真ん中にある定宿のレックスホテルに荷物を入れると、すぐに屋上のレストランへ行き、ほっと一息つくのが決まりです。注文もいつも決まっています。まずはチャーゾー(揚げ春巻き)と冷たいビール。
ベトナム料理といえば、日本では生春巻きが有名ですが、実際には揚げ春巻きのほうがよく食べられている印象です。
レックスホテルのチャーゾーは、ライスペーパーで具を包んで揚げた指先ぐらいのサイズの可愛らしい春巻きが、丸ごとのパイナップルにいくつも楊枝で突き刺してあるのです。運ばれてくると、これからおいしいベトナム料理が食べられる、と思わず笑顔になってしまいます。


















無料会員登録はこちら
ログインはこちら