退路を断ったほうが勝てると自分を励ます--『私が弁護士になるまで』を書いた菊間千乃氏(弁護士)に聞く
もちろん、これは社会人から転身した場合だ。大学時代からフルに時間が使える普通の受験生なら違うかもしれない。社会人として働きながらの受験なら、限られたしかも細切れの時間をすべて勉強に使う意気込みでやらないと、とても受からない。私はそれを3年間したが足りなくて、勉強のことだけを24時間考える生活にして合格まで行けた。
──体調維持はどうしたのですか。
6時間しっかり寝る規則正しい生活を送った。時間がもったいないから、粗食で済ます。それが、かえってよかったのかもしれない。病気になっている場合でないと、インフルエンザの予防接種にはいち早く行くし、帰宅後のうがいや手洗いを心掛けた。部屋に加湿器を置いて、乾燥しないようにする。いずれも当たり前のことを普通にしていただけ。
──なぜ、それほどに没頭したのですか。
フジテレビが大好きだったので、一生会社にいるとずっと思っていた。でも、会社だけに依存する人間にはなりたくないと。10年後に自分はどんな人間でいたいかと考え、それには今現在どういう仕事をすべきか、とつねに考えてきた。
アナウンサーとして、4年ごとにオリンピックを現場で見ていて、そう意識させられる機会が多かった。夢を夢で終わらせないために努力し、夢を実現していくために自分も目標を立てて、4年のスパンで、私なりの人生を考えた。その目標から考えて、では来週までに何をすべきか、明日は、そして今日は何をすべきか。そうしていくことで、自然と夢につなげていこうとした。