「死にます」と投稿してフォロワー6000人のその後 若くして糖尿病に、家族と縁切れ、銀行系ローンから督促電話も

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その先に見据えるのは自立した生活だ。社会の枠組みのなかで再起を図り、なるべく早く社会復帰したい。その思いは入院中からたびたび投稿していた。

<今は他にやらないといけないことがたくさんあるのですぐじゃないですが准看だったり、児童養護施設に携わった仕事に就けたらなってぼんやりだけど思ってます>
(2024年11月8日投稿 ※削除済み)

注目を集めた悲喜こもごも

目の前に広がる苦境には、自分でどうすることもできなかったものと、自分が種をまいたものがある。いずれからも目を背けずに受け止めて生きていこう。「もうすぐ死にます」のアカウント名を降ろした後は、その意志が一貫しているように感じた。

その一方で、退院する少し前にアカウント名は「解散」に変わっていた。

「解散」時代の投稿(※削除済み)

真意が知りたくて、再びインタビューをお願いした。Yさんはやはりすぐに返答をくれた。

「死ねば増えるフォロワー、生きれば減るフォロワーに虚しくなりました」

一夜で6000人を超えたフォロワーは、警察に保護されてから5000人を割るほどに減少。また、その傾向とは裏腹に嫌がらせのリプライやダイレクトメッセージはなかなか止まらない。改称はそうしたストレスの現れのようだ。2月に入ると、こんな投稿もしている。

<僕いまだに死を利用してインプで金稼ぎしてるって言われなきゃいけないですか?
 通報なけりゃ死んでんですよ。
 でもそれでちょっと生きてみようって。
 そこを踏み潰さないでくださいよ。
 雑草です。少し避けて歩いてみて>
(2025年2月1日投稿 ※削除済み)

ストレスが嵩じたのか、数日後にはアカウント名を「幸せなことを書くとフォロワーが減る=目指せフォロワー0」と変え、「k」以降の投稿の多くも一挙に削除している。

ただ、節度を持ってリプライをくれた人とのやりとりは残しているし、アカウントを抹消する手段もとっていない。少なくとも「フォロワー0」は本気の目標ではないのだろう。

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