一日を顧みることは誰にでもできる。まことに平凡なことと言えるだろう。だが、毎日、一日も欠かさずということは、なかなか至難であることは、実感している。しかし、その至難を克服して、積み重ねていくことによって、非凡なものになっていく。
今日一日を振り返ってみると、反省することがいくらでもある。その反省に徹したとき、あらゆる面において自己革新が生まれてくるのである。
反省とは「ねぎらい」でもある
反省とは、また別な言葉で言えば、その日一日の自分に対しての「ねぎらい」でもあろう。あれはよかった。よく頑張った。あれは、よくなかった。次は頑張ろう。反省する時間は、自分に対するねぎらいの時間でもある。そう考えれば、ゆったりとした心持で、一日を振りかえることができるに違いない。反省して、次を考える。次を考えて、実践し、また反省して、次を考える。人間は、こうして松下幸之助と言う人は、成長、向上していったのであろう。
さらに、反省するところからは、おのずと「感謝報恩の念」も湧いてくる。ああ、あれがうまくいったのも、あの人が力を貸してくれたからだった。その時は気づかなかったけれど、そう言えば、あの人があの時、手を貸してくれていなかったらうまくいかなかった。有難いと感謝の思いがふつふつと湧いてくる。あの一言で、事がうまくいった。有難かったな、と思う。あるいは、うまくいかなかったけれど、この程度で済んだのは、あの人の力添えがあったからだ。そうだ、あの人に、明日、お礼を言おう。
だから、反省をすれば、おのずと、そういう感謝の思いも湧いてくる。感謝の念を持てば、また多くの人が助けてくれる。お互い、反省したり、感謝報恩の念を持ったり、ということを日々のこととして心掛けたい。
反省することによって、さらなる成功の道を見つけ出し、また、感謝の念が生まれることによって、多くの人が協力してくれるようになる。
要は、寝る前の1時間の反省が、人生の、あるいは経営の、仕事の、成功につながるということである。反省は成功の基であり、成功の母でもあるということを知っておきたい。
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