「誰でもそうやけど、反省する人はきっと成功するな。本当に正しく反省する。そうすると次になにをすべきか、なにをしたらいかんか、ということがきちんとわかるからな。それで成長していくわけや、人間として。けど、反省せんと、そういうことがわからへんからな。同じことをするわけや。間違いを繰り返すということやな」
松下幸之助は、一日の終わり、布団に入って、暫くは、その日の反省に当てよと言っていた。松下自身、その日あったことを思いめぐらし、あれは、こうすればよかった、あれは、ああいうことでうまくいった、など考えながら、良くなかったことは、次はこうしよう、こうすればうまくいくかもしれないと考え、うまくいったことは、次にはもっとよくするためには、どうすればいいか、こういうやり方でやれば、さらにうまくいくかもしれない、などと振り返っていたようである。
寝床に入ったら1時間は反省をする
ある時「きみ、夜、寝床に入ったら、すぐ眠るんか」と聞く。
「ええ、すぐ眠ってしまいます」と、答えた。すぐ眠れることが、健康の証拠と日ごろ自慢していたから、即答すると、意外な言葉を松下が笑顔で言い出した。
「きみ、それもいいけどな、寝床に入ったら、1時間は眠らずに、その日あったことを振り返り、反省せんといかんな」と言う。
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