「残念な記者質問」批判殺到の訳を数学的に解明 「品」ではなく「スキル」に注目しても稚拙だった

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フジテレビ本社ビル
フジテレビの会見を例に挙げ、残念な人だと思われないような質問の仕方について解説する(写真:kash*/PIXTA)
「数字に弱く、論理的に考えられない」
「何が言いたいのかわからないと言われてしまう」
「魅力的なプレゼンができない」
これらすべての悩みを解決し、2万人の「どんな時でも成果を出せるビジネスパーソン」を育てた実績を持つビジネス数学の第一人者、深沢真太郎氏が、生産性・評価・信頼のすべてを最短距離で爆増させる技術を徹底的に解説した、深沢氏の集大成とも言える書籍、『「数学的」な仕事術大全』を上梓した。

今回はフジテレビの会見を例に挙げ、残念な人だと思われないような質問の仕方について解説する。

残念すぎる質疑応答

先日、フジテレビが記者会見を行っていました。ことの発端となった問題そのものに対しては言及いたしませんが、世間において注目度の高い会見だったことは間違いありません。

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私が会見を拝見して気になったのは、質疑応答における質問者のレベルがあまりに低いことです。実際、インターネット上でもそのような声が見られ、その多くは質問者の「品」に関する指摘でした。確かに感情的であったり、声を荒げたりする記者もいたようで、その点については同意する立場です。

しかし私は、「品」ではなく、「スキル」に注目したいと思っています。結論を申し上げると、「スキル」を感じさせる質問があまりに少ないと感じました。

あのような場で質問をする側の人間は、おそらく記者と呼ばれる人たちであり、取材をするプロです。いわば、質問をすることのプロであるはず。にもかかわらず、質問の仕方があまりに質の低いものであったことに驚きました。結果として、「記者」という仕事のイメージや評価が下がったといえるでしょう。これは彼らが望んでいることではないはずです。

わかりやすい例としてフジテレビの記者会見を挙げましたが、ビジネスパーソンであれば、質問という行為を日常的に行っているはずです。質問の質があまりに低いと、前述の記者たちのように、評価が下げられてしまう可能性があります

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