栗山英樹氏が禅僧に伝えた「勝負運」をつかむ習慣 神様や天が味方する「生き方」を身に付けるには

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「偶然性の運」と「必然性の運」

栗山:勝つためにどうしたらいいかって追い込んでいったときに、僕が試合を見ながらいつも感じていたのは、運を引き寄せるほうじゃなくて、運に見放されるほうなんです。

横田:運に見放されるほう?

栗山:負けているときにサインを出して選手を動かしたり交代させたり、さまざまな手を打つんですけれど、何も反応しないことが結構多いんですよ。

横田:ああ、試合が動かなくなるとおっしゃっておられましたね。

栗山:はい。そういうときは負けパターンになっていて固まっているのがわかるので、それをなんとか動かそうとあれこれ手を打つんです。でも、何をやっても試合の流れが変わらない。

そのときに、天から「今のお前らの生きざまは絶対認めない、何をやっても俺は絶対認めないから、こんなんじゃダメだと思え」みたいに言われている感じがするんですね。これはたぶん、監督を経験している人はみんな思っているんじゃないかと思います。

横田:ああ、そういうものですか。

栗山:そこで、「よし、今回は認めてやる」と天に言ってもらうためには何をしたらいいのか。そう思ったときに、人のために尽くしたり人に喜んでもらったりしていたかと自分の生きざまを考えることがすごく多いんです。常日頃、人のために尽くしたり人に喜んでもらったりすることによって、周りから応援してもらえる状況や環境をつくっているかどうか。それが運を引き寄せるためには大事なのではないかと思うんですね。

たとえば、雨が降ってコールドゲームになりそうになっているケースがあります。そのときに勝っていてそのまま勝つこともありますし、負けていて逆転できそうだと思っていてもそのまま終わってしまうこともある。それも運だと思うのですが、そんな運さえも引き寄せないと優勝することは難しい。

だから、答えは分からないのですが、どうしたら運を引き寄せられるかについて、僕はいつも徹底的に考えていました。

横田:勝つためには運を味方につけなくてはいけないと。

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