蔦屋重三郎が書店開業!その裏で売れまくった本 恋川春町の「金々先生」いったいどんな作品?

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さて、『金々先生』のヒットは、作者である春町の才能が大きいことは言うまでもありませんが、出版社の鱗形屋の影響力も無視できません。

今でもそうですが、一般的に書籍は、作者が原稿を書いただけでは、世に出すことはできず、大ヒットすることはありません。販売・宣伝してくれる版元の尽力があるからこそ、本は読者のもとに届きますし、場合によってはヒット作となるのです。

ヒットに気をよくした鱗形屋だったが…

『金々先生』のヒットに気をよくした鱗形屋は、黄表紙の出版を続行していきます。順調な鱗形屋と黄表紙の出版。しかし、何事にも栄枯盛衰は付きものです。繁栄の後には衰退あり。鱗形屋にも危機が訪れるのでした。

(主要参考引用文献一覧)
・松木寛『蔦屋重三郎』(講談社、2002)
・鈴木俊幸『蔦屋重三郎』(平凡社、2024)

濱田 浩一郎 歴史学者、作家、評論家

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はまだ こういちろう / Koichiro Hamada

1983年大阪生まれ、兵庫県相生市出身。2006年皇學館大学文学部卒業、2011年皇學館大学大学院文学研究科博士後期課程単位取得満期退学。専門は日本中世史。兵庫県立大学内播磨学研究所研究員、姫路日ノ本短期大学講師、姫路獨協大学講師を歴任。『播磨赤松一族』(KADOKAWA)、『あの名将たちの狂気の謎』(KADOKAWA)、『北条義時』(星海社)、『家康クライシスー天下人の危機回避術ー』(ワニブックス)など著書多数
X: https://twitter.com/hamadakoichiro
 

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