「御上先生」伝授"思い出す勉強法"で成績は伸びる ただ教科書やノートを見返すだけの復習はダメ
これは何を意味しているのかというと、「記憶が苦手だ」「暗記が苦手だ」と思っている人でも、意外と「覚える」ことは得意なのです。苦手なのは「思い出す」ことであって、「思い出す」練習さえうまくできれば、誰でも記憶や暗記に関する悩みを解消できるのです。
皆さんはテスト中に、「うわ、この単語どんな意味だっけな。この間、先生が説明していたような気がするけど、全然思い出せないな」といった経験をしたことはありませんか?
先生の説明に限らずとも「あの本に書いてあった気がする」「昨日のテレビで見た気がする」など、どこで覚えたのかはわかっても、一向に思い出せないという経験は、よくあることなのではないかと思います。
これらはどれも「思い出す」練習をしていないことに原因があります。人間の脳は、私たちが思っているよりも、多くのことを覚えてくれるので、「覚える」練習はあまりしなくても問題ありません。
むしろ問題なのは、「思い出す」練習のほうです。いざ本番にならないと、なかなか実践の機会が得られないため、「思い出す」練習については、意識的に、日々の生活の中に取り入れないといけないのです。
白紙の状態で、思い出す作業に集中
そこで役に立つのが「アクティブ・リコール」。御上先生がお勧めしていた勉強法です。この勉強法では、白紙の状態で思い出そうとしますから、余計な情報を頭に入れることなく、ただ思い出すという作業に集中できます。
問題を解くという勉強法も、覚えたものを思い出すという点では、共通しているのですが、問題文や選択肢が目に入るので、その分、思い出す作業の邪魔になってしまうのです。
アクティブ・リコール式の勉強法と問題演習式の勉強法の差を例えてみるなら、「何もヒントのない状態で、1カ月前に会った初対面の人の名前を思い出す」のが、アクティブ・リコール式で、「『ほら、国語の先生をやっているって言ってた人で、名前が、こ、から始まる人でさ……』といったヒントを得た状態で、その人の名前を思い出す」のが問題演習式といったところでしょう。
どちらのほうが「思い出す」良い練習になるかといえば、前者。アクティブ・リコールのほうですよね。
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