「御上先生」が問う"高学歴勝ち取った"後の人生 合格したものの、その後の人生に悩む東大生も

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御上先生 TBS
『御上先生』©︎TBS
現在放送中のTBS系ドラマ「日曜劇場『御上先生』」は、文科省官僚の御上孝(松坂桃李)が、私立隣徳学院3年2組の担任教師になり、令和の18歳と共に日本教育に蔓延る腐った権力へと立ち向かう、という大逆転教育ストーリーです。このドラマでは、実際の教育に関する問題も取り上げています。そこで、短期連載として、ドラマの教育監修も行っている西岡壱誠氏が、実際の教育現場への取材も踏まえて、このドラマから得られる教訓について解説します。

エリート高校が舞台の御上先生

「エリートは、ラテン語で『神に選ばれた人』という意味だ。そのため、この国の人たちは、エリートを、高い学歴を持ち、それに相応しい社会的地位や収入のある人間のことだと思っている。でも、そんなのはエリートなんかじゃない。ただの上級国民予備軍だ」

「みんな、どんな思いで今受験勉強をしてる? 過酷な……過酷すぎる競争に勝ち抜いてようやくつかみ取った人生が、『上級国民』でほんとにいいの?」

1月19日に放送された、日曜劇場『御上先生』第1話で、御上先生が語った内容です。最近の学園モノのドラマでは、エリート高校が舞台になることはあまりありませんでした。しかし今回のドラマでは、偏差値が高く、東大進学者も多い学校が舞台です。そんな環境で御上先生が放ったこのセリフは、非常にインパクトがありましたね。

さて、現在の日本においても、受験が終わってから「自分の人生とは何なのか」と思い悩んでしまう学生の数は増えています。

僕は偏差値35から東大に逆転合格し、幸運にも東大でやりたいことを見つけることができた人間です。しかし、多くの東大生はそうではありません。「親の勧めで名門中学・高等学校に進学して、周りの友達と同じように東大を受験して、運よく合格して東大に来たけれど、自分は何がしたいんだっけ?自分の人生ってなんなんだろう?」と悩んでしまう人の割合は高くなってきています。

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