「東大で獣医学を学んでTBSに」異色のキャリアを歩む「御上先生」の監督 大学での学びをドラマの現場でどう生かしたのか

著者フォロー
ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

縮小
御上先生 TBS
『御上先生』©︎TBS
現在放送中のTBS系ドラマ「日曜劇場『御上先生』」は、文科省官僚の御上孝(松坂桃李)が、私立隣徳学院3年2組の担任教師になり、令和の18歳と共に日本教育に蔓延る腐った権力へと立ち向かう、という大逆転教育ストーリーです。このドラマでは、実際の教育に関する問題も取り上げています。そこで、短期連載として、ドラマの教育監修も行っている西岡壱誠氏とカルペ・ディエムのメンバーが、実際の教育現場への取材も踏まえて、このドラマから得られる教訓について解説します。
第1回:「御上先生」が問う"高学歴勝ち取った"後の人生
第2回:「御上先生」伝授"思い出す勉強法"で成績は伸びる
第3回:御上先生問う「ディベート」日本で根付かない背景
第4回:「御上先生」で考える"教科書の記述"を巡る問題
第5回:御上先生で考える「ビジコン」で勝つための方法
第6回:「御上先生」あえて"間違った板書"をする深い理由
第7回:御上先生が「考えて」とよく口にする"深い意図"
第8回:「御上先生」で学ぶ"自分の弱点"潰す効率いい勉強
第9回:「御上先生」から学ぶ"教え合い"勉強法の秘訣

「御上先生」の監督は東大出身

日曜劇場『御上先生』は、東大に合格するような生徒が多く通う学校が舞台の教育ドラマです。そんな『御上先生』は、東大卒の嶋田広野さんが監督を務めています。

今回の記事では、3月23日の最終回を目前に控えている『御上先生』の第4・5・8話の監督を務めた嶋田さんに、東大を卒業して監督業を務めるまでの経緯や、東大卒の嶋田さんだからこそ作中に込めることができた思いをお聞きしました。

――嶋田監督は東大農学部の獣医学専修を卒業した後にTBSに入社したとお聞きしました。まずは簡単に、東大を目指したきっかけや東大での思い出を教えてください。

私が高校生のときに『ドラゴン桜』の第1シリーズが放送されていて阿部寛さん演じる桜木先生に感化されて東大を目指すようになりました。「東大って将来の幅が広がりそうだな」って。高校生の段階では興味を持てる分野を絞れなかったのもあり、リベラルアーツを推進していて進振り制度によって後で学部を決められる東大に魅力を感じ、受験を決めました。

――TBSの学園ドラマで東大を目指した人が、今度はその経験を生かしてTBSの学園ドラマを作る側に回っているというのは、それこそ劇的なドラマみたいですね。

自分でも20年後にそうなってるとは思ってもいませんでした。結局1年浪人したんですが、なんとか東大の理科2類に入学できました。

次ページはこちら
関連記事
トピックボードAD
キャリア・教育の人気記事