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ライフ #井手隊長のラーメン見聞録

創業22年で「過去最高の売上」ラーメン店主の勝因 「好き」をとことん突き詰める、渡辺樹庵の流儀

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  • 井手隊長 ラーメンライター/ミュージシャン
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限定ラーメンで、新規の客を呼び込む

「渡なべ」の看板(筆者撮影)

限定ラーメンが次々ヒットしていくことによって、反響に合わせてさらに本気度が増し、一杯一杯を作り込むようになった。

「限定ラーメンを常連客に飽きさせないためにだけ作っているお店は多いと思います。この場合は売り上げのアップは見込めません。こういったパターンであれば、どんなラーメンを作ってもいいとは思います。

ですが、いつもの売り上げにプラスしてお客さんを呼びたいのならば、本気の限定ラーメンを作る必要があると思います。普段、ラーメン屋で限定ラーメンを食べないという人でも食べたくなるような話題性を大事にしています」(樹庵さん)

2024年の限定ラーメンのラインナップを見ていこう。

1月 背脂チャッチャ(こってり、あっさり)
2月 背脂チャッチャ(味噌)
3月 札幌ブラック、札幌塩ラーメン、札幌味噌ラーメン
4月 中華そば、ワンタンメン、もっと美味しい渡なべ
5月 幻の渡なべ2024、すっごいよ豚骨
6月 後期型六坊、つけめん、辛つけめん
7月 豚骨ラーメン
8月 大分佐伯ラーメン、ちゃんぽん
9月 沖縄そば 元味、沖縄そば 新味
10月 鶏と豚皮
11月 京都風ラーメン
12月 ちゃぶ屋1996

樹庵さんはいまだに、自分が作りたいラーメンを作っているだけだという。

一年中各地のラーメンを食べ回るラヲタとしての感度の高さが多くのラーメンファンに届いているのだろう。限定ラーメンのヒットを連発したことで、実績と信頼が作れたのではないかと樹庵さんは分析している。

長く続いているラーメン店であっても、一般的には売り上げは年々徐々に落ちていくものだ。

常連客のしっかりいるお店でも、お客さんの環境の変化で少しずつ客足は減っていくものである。売り上げを保ち続けるためには、必ず新規のお客さんを獲得しなければならない。

「渡なべ」は幸い「食べログ」で高田馬場エリアのラーメンで1位なので、新規のお客さんが来やすい環境ではあった。しかし、コロナ以降の限定の連発で明らかに売り上げのベースがアップしている。

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