創業22年で「過去最高の売上」ラーメン店主の勝因 「好き」をとことん突き詰める、渡辺樹庵の流儀

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すると、「渡なべ」がどんな限定ラーメンを出しても食べに来てくれる「限定ファン」が現れ、興味のある限定が出ている時だけ来てくれるお客さんも自ずと増えていった。

特に、限定ファンが何度もリピートして食べに来てくれるラーメンが大ヒットする傾向が出てきた。

濃い“限定ファン”が何度も足を運ぶ状況が生まれた

渡辺樹庵さん(筆者撮影)

「渡なべ」の限定は視点が面白く、本気で作っていて美味しいという噂が広まっていく。ラーメン関係者の注目度が高いというのもポイントだ。ラヲタである樹庵さんが作る一杯だからこそ、関係者やラヲタに響くのだ。

限定用の食材を使ったり、その都度卓上調味料を入れ替えたりと他の店にはないこだわりを見せており、それがしっかりお客さんに伝わっている。

限定ラーメンが1日100杯出るお店というのは日本全国探してもそうそうない。一般的には20~30杯ぐらい出ればいいところだろう。「100」というのは1日の来店客数の目安にもなる数字。それを限定ラーメンだけで出してしまうというのはとんでもないことだ。

コロナ期間で樹庵さんのXのフォロワー数も増えた。限定ラーメンを頻繁に出しているので、その内容をチェックしに来る人が多かったことが推測される。これよりお店には新しいお客さんが増えていった。

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