YouTubeとテレビの「テロップ」作り方が違う理由 同じ動画でも「フォント」や「画面構成」に大きな差

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そして、フォントの選び方にもやはり違いがあります。

TV番組、特に報道やニュースなどの番組において、かねて使用されてきたのは一貫してゴシック体です。駅や道路のサインなどと同様に視認性を重視して選ばれてきたものと考えられます。

昨今は、日本語フォントの種類が充実してきたことやWebなど他媒体との競合や共存が意識されるようになってきたことから、読みやすさとデザイントレンドを両立させたフォントの採用や自社開発を進める放送局が存在します。

一方、Webメディアはどうでしょうか。

TVで使用されるフォントは基本的に有償で、個人も多い中小の制作者には少なくない負担です。また、TV番組と同じ情報やジャンルのコンテンツを発信するとき、視聴者に訴求したいのはフォントがもたらす高いデザイン性や統一感ある品質よりも、コンテンツそのものと出演者の魅力やオリジナリティ、あるいは内容の速報性の方が重視されるでしょう。

したがって、一般的には、各編集端末に内蔵された標準フォントや映像編集ソフトにライセンシングされるフォント、例えばApple製品に標準採用されるヒラギノ角ゴシックやAdobe製の小塚ゴシックなどが選択されやすいようです。

例えば、下の図のように、複雑な装飾やデザインを施すのではなく、サイズを大きく、ウェイトを太く、とにかく読ませる手法を取る傾向にあります。

YouTube テロップレイアウト
YouTube向けにテロップレイアウトした例。太字太枠の標準フォントを画面ギリギリに配置することが多い(画像:筆者提供)
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