試験中に「この問題は捨ててもいいんじゃない?」と誰かがアドバイスをくれるわけではありませんから、自分ですべてを決めなければなりません。日頃、親や先生からの意見をしっかり聞いてしまっていて、自分で選択をしてこなかった人ほど、試験中の立ち回りで迷ってしまいます。「この問題、捨ててもいいんだろうか」と悩んで、時間を無駄にして、不合格になってしまうのです。
とにかく自分で考えて、悩んで、決めることが大事なのです。先ほどの彼の話に戻りますが、彼は「地理を捨てて、世界史に自分の時間を注ぎ込む」という決断をしました。これはとても大胆な選択ですし、正直、僕と同じように「そうしなさい」という先生ばかりではないでしょう。結局、彼は合格したので、彼の選択は正しかったことになりました。
しかし、一般的に考えて「捨てる科目を作る」というのが正しいかといわれると疑義が残ります。でも、彼の選択が正しいか間違っているかは置いておいて、それが彼自身の選択であったという点が重要なのです。
自分で決めれば勉強に重みが出る
教育学に則った表現ではないので恐縮ですが、「自分の気持ちが乗った勉強」と「自分の気持ちが乗っていない勉強」とでは、やはり雲泥の差があります。親や先生が言ったことをそのまま受け入れて勉強している受験生よりも、自分でしっかり考えて、悩んで、苦しんで、そうやって選択した勉強をしている人のほうが、勉強に重みが出て、最後の最後で一気に成績が上がるのです。
受験において、最後の最後に合否を分けるのは、「自分で決められるか」という一点です。自分で決めることができる人は、「捨てる勇気・やらない勇気」を持つことができて合格できますが、そうでない人は最後の最後で不合格になってしまいます。
これを読んでいる受験生の人はぜひ、覚悟を決めてみてください。
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