長期休暇中「誰とも話さない」は、危険すぎる

過度な「お一人様志向」が招くメンタル危機

長期休暇に限らず、普段から「お一人様時間」に偏りすぎることに注意する必要があります。一人暮らしの人が家に帰ると、誰とも会話をしないで夕食をとり、一言も発しないで大半の時間を過ごすという状況になりがち。社交的な方は友人を誘ったり、コミュニティに積極的に参加することができますが、そのような人たちばかりではありませんよね。

実際に心の不調を訴えてくる方々のお話を聞く中で気になるのが、リアルな対人接触があまりに少ないことです。仕事や学校から帰って、今日の些細な出来事や、気持ちの変化を話す場がないのです。これはわざわざ時間を取って相談するような悩みの話題ではなく、小さな日常の心境の変化を、リアルタイムで伝える場です。

小さな悩みや不平などは誰しもが抱えるものですが、その毎日の出来事を誰かに話すことができれば、大きなストレスや問題に発展する前に解消しやすくなります。皆さんも誰かに話をして気持ちが軽くなったという感覚を持ったことがあるでしょう。

話すだけで、問題解決の足がかりを得られる

解決したわけでもないのに、なんだかすっきりとした気持ちになる、これを「カタルシス効果」といいます。心の浄化作用という意味です。

ではなぜ、話しただけで浄化作用が得られるのでしょう。漠然とした自分の思いや感覚を人に伝えるには、思いを言葉に変換する必要があります。人にわかるように言葉を選び、それを相手に伝える行動をとる。この一連の作業が、自分の気持ちを整理することにつながり、結果すっきりとした感覚を得ることができるのです。

そして気持ちが整理されると、視野が広がり、次の思考を始めることができます。問題を解決しやすくする足がかりになるのですね。

これを疑似体験できるのが、ツイッターやフェイスブックなどSNSの存在です。これらのSNSを上手く活用すれば、対面で話をするのと同じような感覚が得られることもあります。

しかし、その効果は副次的なものであり、SNSがリアルを超えることは決してありません。素晴らしい景色を映像で見るだけで満足なら、だれも旅行に行こうとは思わないでしょう。愛する人といくら情報を共有しても、実際にその人と会って触れ合うことはまったく次元の違うことです。

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