「やりたいことが多すぎて、睡眠時間を削ってしまうことも多いんですけれど。生活人としての自分とアーティストとしての自分の割合は、6:4ぐらいです」と、ChaNkRoさんは笑った。
ジェンダーの境界線を行き来する
そんなChaNkRoさんは29歳の今、アーティストとして越えようとしている「もうひとつの境界線」がある。それが男女の性役割(ジェンダー)の境界線だ。
「アートの世界では性別に関係なく勝負したいのが本音です。ただ、ストリートアートの現場は圧倒的に男性アーティストが多いんです。
特にグラフィティのように、一夜でゲリラ的に壁にペイントするスタイルでは、肉体的な瞬発力やグレーゾーンに踏み込むタフさが求められる。そういったワイルドなカルチャーが、この業界のルーツにはあります。
私自身はそうしたダイナミズムに憧れつつも、ゲリラ的な活動はできない。でも、自分のフィールドで、覚悟を持ってアートを追求しているので、それを認めてもらいたいという情熱を持っています」
ChaNkRoさんは、自らがつくる作品を通じて、リスペクトを勝ち取ることができると信じている。
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