年商40億円の農家だっているんです--緒方大助・らでぃっしゅぼーや社長(第2回)

特に食品や農業におけるドメインの大きさに可能性を感じました。当然ながら世界最大のメダカより世界最小のクジラのほうがデカイわけです。確かソフトバンクの孫正義社長も同じようなことをおっしゃっていましたが、ドメインが大きいほど会社は大きくなるし、ドメインを決めるのは経営者の仕事なんです。
 
 そういう意味でも、らでぃっしゅぼーやの伸びしろは魅力的で、経営者としては大きな絵が描ける会社だと思っていました。自信はなかったけど、2つのビジョンは見えていましたね。

1つは、食の部分で国民にもっと喜んでもらうことができるのではないかということ。当時、非常に不幸なことに、消費者と生産者の関係性は雪印集団食中毒事件に代表されるような「不信と不正」という負のスパイラルに入っていました。
 
 本来、「信頼と感謝」という正のスパイラルであるほうがお互い幸せなはずです。消費者と生産者の間に入る流通として“善循環”を生み出すことができる数少ない会社だなと思っていました。

2つ目めのビジョンは、日本の農業を変えられるのではないかということ。それまでも僕はさまざまな形で農家とかかわることがありましたが、日本は農業なんかやめちゃえばいいのに、とさえ思うこともありました。
 
 もちろん環境や制度が生産者のモチベーションをそいできたのでしょうが、職業倫理や志というものが感じられない生産者をたくさん見てきました。

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