意外と知らない「神の国」日本が変遷した深い経緯 大人のための日本の「そもそも学」
日本人は、「あなたは神道の信者ですか?」と聞かれたら、かなりの人が「いいえ」と答えるだろう。しかし、初詣や七五三、各種祈願などで神社を訪れる人は少なくないはずで、ふと考えれば、「神道」の施設である神社には、信者でなくとも誰もが気軽に足を運んでいる。神道は、それだけ私たち日本人にとって身近な存在であるわけだが、今のこの立ち位置に至るまでには、実は“戦後の事情”も深く絡んでいたのだという。新刊『世界の「なぜ?」が見えてくる 大人の世界史 超学び直し』の著者で、世界情勢など幅広いテーマの教養知識を解説して多くの視聴者に支持されているYouTubeチャンネル「大人の学び直しTV」の配信者・すあし社長に、神道とその背景にある「社会人として知っておくべき経緯」をわかりやすく解説してもらった。
そもそも「神道」とは?
「神道(しんとう)」とはいったい何なのか、まずはその歴史から簡単に振り返ってみましょう。神道は、古代から続く日本の民族宗教ともいえ、その原点は紀元前にまで遡ります。当時の日本人は、動植物だけでなく、岩や滝などのような生命のない自然をも神聖なものとして信仰していました。
たとえ目に見えなくとも「神」の存在をそれぞれに見いだしていたわけです。その他には、偉人や先祖も神として祀られました。このように、多種多様の神がいるという意味で、神道の神々は「八百万(やおよろず)の神」と呼ばれます。
トピックボードAD
有料会員限定記事
キャリア・教育の人気記事
無料会員登録はこちら
ログインはこちら