「総理在職日数ベスト10」で振り返る"昭和100年" 3位は吉田茂、2位は佐藤栄作で…1位は?

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本稿の最後に、在職日数が短かった総理についても見てみよう。短命総理ワースト3である。

▶3位 石橋湛山〔65日〕

▶2位 羽田孜〔64日〕

▶1位 東久邇宮稔彦王〔54日〕

2カ月ももたなかった短命政権

最短は、敗戦処理のため昭和20(1945)年8月17日に総理に就いた皇族の東久邇宮捻彦内閣である。

降伏文書の調印や、軍隊の復員と解体をおこない、占領軍の受け入れを担ったが、GHQの方針に対応できず54日で幣原喜重郎に後を譲った。

それより10日長く総理を務めたのが、少数与党だった新生党の羽田孜だ。

もともとは自民党田中派の幹部だった。平成6(1994)年に64日で退陣し、自民党・社会党・新党さきがけの3党による「自社さ」連立政権の村山富市総理の誕生を促した。

戦前から、日本の帝国主義に対して『東洋経済新報』誌上で「小日本主義」の論陣を張った石橋湛山は、昭和31(1956)年に総理の座を手にしたが、病気のため惜しくも65日で退いた。後継に就任したのは、昭和以後7位の長期政権を築いた、巣鴨プリズン帰りの岸信介であった。

ちなみに現総理の石破茂は、この令和6(2025)年1月4日で在職96日目を迎えた。

さて石破政権は、いつまで続くことだろう。

高澤 秀次 文芸評論家

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たかざわ しゅうじ / Shuji Takazawa

1952年北海道生まれ。早稲田大学第一文学部卒、評論家。民俗、芸能史から文学、思想史まで幅広いジャンルに意欲的に取り組み、特に作家や思想家の評伝を書かせては鋭い切れ味を発揮する。

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