日本株は「米国利上げ見送り」なら上がるのか 市場は「中国リスク」を過小評価している

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本欄でも繰り返し述べているように、為替相場の動向には細心の注意が必要である。

円高が日本株の最大のリスク

1971年以降の推移を見ると、平均的なドル円の上昇期間は3年間である。今回のアベノミクス相場が始まってからやがて3年になるため、ドル円の上昇期間は終了に近づいていると考えられる。

FRBはいずれ利上げを実施するのだろうが、利上げ後は円高に進みやすい傾向がある。そのため、利上げ後は、むしろ円安ではなく円高リスクに備える必要がある。

アベノミクス相場開始後の日経平均株価とドル円の相関係数は0.97を超えている。ドル円が120円の場合、日経平均の理論値は1万8950円だが、筆者が考える最大の円高レベルである102円まで下落した場合、日経平均の理論値は1万4500円まで低下する。

株価が下落した場合、日銀は理由をつけて追加緩和を行うだろうが、過去の米利上げ時には日本が緩和策を導入しても円安になっていない。

ひとことでいえば、ドル円の実権は事実上米国サイドが握っているわけで、その米国がこれ以上のドル高を望んでいないのだから、円安にはなりづらい。その結果、円高・株安・原油高(コモディティ高)という、これまでとは違う方向にマーケットが動く可能性がある。

「This time is different」。つまり、今回はこれまでとは違う、調整相場はすでに終わったという声が多く聞かれる。しかし、本当にそうなのか。しばらくは十分な注意と備えを持って市場動向を見極める必要があろう。

今後1週間の日経平均株価の予想レンジは引き続き、1万7500円~1万9100円としたい。

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