日本株は「米国利上げ見送り」なら上がるのか 市場は「中国リスク」を過小評価している

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また8月の中国の主要なコモディティ輸入量も前月から減少した。銅は横ばいだったが、石炭は10カ月ぶりの高水準だった7月から18%減となり、鉄鉱石は同14%減、原油も同13.4%減となっている。

季節要因による需要低下や下流に位置する加工産業の低迷も重石となった格好だが、人民元の介入資金捻出のため外貨準備高を取り崩す中、国際価格が下落する中でも、もはや在庫積み増しのための購入が困難な状況にあるのかもしれない。そうだとすれば、中国はわれわれが考える以上に深刻な状況にあるかもしれない。

米エネルギー企業のデフォルトや円高リスクの懸念

一方、米国の社債市場の動向も気になる。現在は、今後1年間のデフォルト率が4.8%に達する状況を織り込んでいるが、これは2011年以来で最高だという。

米国の利上げが取りざたされる中、市場ではこれまで安価で調達した債務の借り換えが今後は困難になるとみている。

その中でも「エネルギー企業は今後特に苦しい状況に追い込まれる」との指摘がある。原油価格が現行水準で低迷すれば、大量のデフォルト(債務不履行)が発生するとの見方は根強い。

これまでは中央銀行による量的緩和策により、低コストで資金調達が出来た。これを最大限利用して拡大してきたのが、まさに米国のシェールオイル業界である。

市場調査によれば、石油・ガスの掘削業者が発行したジャンク債の市場に占める割合は2005年の9.4%から今年は13%に達しているという。金利上昇、原油安が社債デフォルトという新たなリスクにつながる可能性にも目を向けておく必要がある。

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