東大生の親が実践、受験期に「子の不安消す」簡単技 不安を抱える受験生に対する「正しい接し方」

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また散歩中にため息をついたり、「もうダメだ」とちょっとでもネガティブなことを口にしたりすると、「うるさい!」と母は僕を叱るのです。「私まで気分が悪くなるから、そういうことを言うな」と。

そして、「今度そうやって後ろ向きな発言をしたら、その都度、お小遣い100円ずつ減らすからね!」といい、僕のネガティブな言葉を聞くと、これみよがしに「あ、チャリンね」といじっていました。

ピリピリが蔓延しないようにブロックしてくれていた

当時はこうした母親の行動を自分としては苦々しく思っていたものですが、今思うと、ああやって外に連れ出されたことで、視野が狭くならずにすんだのがよかったと思います。

また、「私まで気分が悪くなるから、そういうことを言うな」という言葉は本当に真理だったなと今でも思います。つまり、「家庭全体にマイナスな感情を広めるな」という意図だったわけですね。

受験生のピリピリ感やその不安が蔓延しないように、母親がブロックしていてくれたのがよかったということです。こちら側の空気を、僕の母親はまったく読まなかったわけですが、子どもの空気を読んで親がマイナスになるくらいなら、あえてその空気を壊しに行ったほうがマシだったので、それが正しかったということです。

やっぱり、子どもがマイナスな感情を持っていると、普通はそれが母親にも伝播し、母親のマイナスな感情がまた子どもにも伝播して、という具合で、マイナスな感情のスパイラルが起こってしまうんです。

親がポジティブに振る舞うことには大きな意味があります。親のポジティブさが子どもにも伝播し、家庭が明るくなって、受験生のプレッシャーが軽減されるということですね。スランプ気味な受験生に対しては遠慮なく話しかけてみていいのではないかと思います。ぜひ参考にしてみていただければと思います。

西岡 壱誠 現役東大生・ドラゴン桜2編集担当

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にしおか いっせい / Issei Nishioka

1996年生まれ。偏差値35から東大を目指すも、現役・一浪と、2年連続で不合格。崖っぷちの状況で開発した「独学術」で偏差値70、東大模試で全国4位になり、東大合格を果たす。

そのノウハウを全国の学生や学校の教師たちに伝えるため、2020年に株式会社カルペ・ディエムを設立。全国の高校で高校生に思考法・勉強法を教えているほか、教師には指導法のコンサルティングを行っている。また、YouTubeチャンネル「スマホ学園」を運営、約1万人の登録者に勉強の楽しさを伝えている。

著書『東大読書』『東大作文』『東大思考』『東大独学』(いずれも東洋経済新報社)はシリーズ累計40万部のベストセラーになった。

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