とにかく「頑張る」人が多いとも言えます。
若い人には「がんばる」とひらがなでは書かず、「頑張る」と漢字で書く心理の人が多いのですが、「頑なに張る」と書いた意味は、火事場の馬鹿力のような、短時間の力を発揮するようなことで、そもそもそんなに長い時間続けなくてもよいのです。
教え子には、自分がやりたいという気持ちがある時は、思いっきりやりなさいと言いますが、その代わり、思い切り張って、やめるようにとも伝えています。そうしないとバーンアウトしてしまいます。それは本当に怖いことですから。
頑張りすぎて疲れているように見える人に対しては、「今、あなたの状態はどういう状態だと思う?」と質問するといいでしょう。
「自分は、頑張りたくて頑張っているのか?」という原点回帰をさせるのです。
本来、「なぜこれをしているのか」に常に立ち返ることは、教育として教えなければいけません。
しかし、多くの方の中に根深く残っているのは、「私は何位なのか」「私は正しいのか、間違っているのか」という比較論による思考ばかりです。
そして、「なにかやらなければ」という意識が強くなりすぎているのです。
無理に気づかせる行為は危険
ただし、人には「頑張りたいフェーズ」もあります。ですから、頑張っている人に対して、無理に「疲労しているよ」と気づかせようとすることは危険な場合があります。
気づかなければ、もっと頑張れたはずなのに、余計な一言のおかげで、自分が疲れていることに気づいてしまい、バーンアウトしてしまうということがあるのです。
自分の世界観だけで相手のことを見て、「どう見ても頑張りすぎ」と感じたとしても、実は、その人は「頑張れる器」のある人で、今はまだ、疲れていることに気づいてはいけないタイミングなのかもしれません。
東洋医学的には「先天の精」と言いますが、人によって、受け継がれている気の強さ、弱さがあるのです。
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