塩田 政治リーダーとして、石破首相をどういう人物と見ていますか。
森山 こんなに勉強される人はいないなあと思います。私は幹事長になる前、衆議院議員宿舎の1階の食堂で記者懇談会をよくやっていましたが、そこで石破さんが1人で本を読んでいる姿をよくお見かけしました。本や資料をじっと読んでいる。あれだけ勉強しておられると、飲みに行く時間もないでしょう。
だから、やはり異色の政治家じゃないでしょうか。政治家として、長く活躍される生命力もあると思いますね。人間には、つきあえばつきあうほど魅力が増す方と、つきあえばつきあうほどがっかりしてしまう2つのタイプがあります。石破総理はつきあえばつきあうほど味のある人だと思います。
それから、優しさがありますよね。あんまり優しさばかりでもいけないけど、優しい人です。優しさという面では、この議員さんがこういうことで今、悩んでいるとか、いろいろありますが、自分のことのように考えて、いろいろ言われますよね。
塩田 理詰めの人、理念派が特徴で、自分で「理屈が大事」と言ってきた人です。
森山 理論は大事にされる方じゃないですか。
野党も混乱させようとしているわけではない
塩田 国会は少数政党横並びの状況で、これから来年の参院選までの石破政権をめぐる政治情勢をどう見ているのか。自民党内は、一触即発ではないにしても、不発弾散乱状態で、「石破降ろし」の可能性もゼロではないと思います。11月28日に始まった臨時国会は12月21日が会期末です。補正予算や税制改正の問題などが片付いた後、野党から石破内閣不信任決議案が出てくる可能性はゼロとは言い切れないのでは。
森山 分かりませんが、国際情勢を見ますと、こんな際どいときに、不信任案はないのでは。ウクライナ戦争に北朝鮮が参戦したり、中東も収まらない。政治がいっときも油断できない状況です。政治が機能しない状況は作ってはいけないのでは、と思います。
塩田 石破政権には一定の国民の支持があり、少数政権でも比較的続くと見ていますか。
森山 どういう政策を掲げてやっていくかに尽きます。野党も混乱させようとしているわけではありません。自公の連立に、とりあえず任せるけれども、政策はわれわれの意見も聞いてくれというのが本音では。
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