塩田 一方、連立与党の公明党は、衆院選で石井啓一新代表が落選し、後任の代表に斉藤鉄夫前国土交通相が就任しました。森山幹事長は、公明党とは、岸田政権の選対委員長の時代、「10増10減」に伴う小選挙区の候補者調整で自公の間のすきま風が目立っていたとき、自民党側で骨を折ったのは承知していますが、現在、両党の間のすきま風は。
森山 それはまったくありません。お互い、主張するときは主張しますが、結論が出れば、それはお互いに連立を組んでいるわけですから。
塩田 国民民主党との3党体制について、公明党に抵抗感はありませんか。
森山 それはありません。3党でやっていますから。
塩田 自民党の国対委員長だった時代に築いた人脈が生きているということですか。
森山 長くやってきました。いろいろな方々にお世話になりながらやってきましたから。
塩田 第2次石破内閣は、ひとまず「3党体制」で出発しましたが、自民党幹事長として今後の政権運営を考えた場合、どういう点を重要視していますか。
森山 3党体制も大事ですけれど、第2会派は立憲民主党です。しっかり意見を聞かせてもらうことが重要だと思います。国民民主党とは同根ですから。
野田元首相は尊敬している
塩田 立憲民主党は衆院選で、特に小選挙区で好成績を上げ、躍進しました。立憲民主党も衆院選の直前、党首が交代しましたが、新代表の野田佳彦元首相をどう見ていますか。
森山 野田さんは政治家として尊敬しています。内閣を担っているとき、一番難しい税と社会保障の一体改革をやられた。大変な犠牲もありましたが、それを覚悟で決断できる政治家は偉いものだなと思います。
現在、野田代表も、混乱を望んでおられるのではなく、この国の発展を望んでいることは間違いない。その一点に尽きるのではないでしょうか。
塩田 立憲民主党との大連立や、両党が連携して政権を担うといった形も考えられますか。
森山 それは相手のあることですから。こっちはできるだけ多くの方々と政策を共有しながらやっていければ、と思っています。過半数を持っていないのですから。
塩田 第1党と第2党が組めば、数の上では安定政権となります。
森山 それはそのとおりですけれども。一方、参議院ではこちらが多い。ただし、あらゆる可能性は否定してはいけない。
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