東京にあこがれるのは仕方がない。地方には遊ぶ場所がない、仕事がない。これはある程度、仕方がない。しかし、地域社会が閉鎖的な体質で息苦しい。外に出たい。だから、就学、就職というきっかけを利用して脱出する。
こちらのほうは、その地域自身の努力で改善可能である。バラマキでも誘致でもなく、これが最も効果的であり、本質的な対策である。地域社会の意識を変えることについては、今回はこれ以上議論しないが、最重要であることは忘れてはならない。
地方の医療と介護はどうすべきか
地方は危機、崩壊寸前、崩壊中だ。危機の時は原点回帰、最重要のものをまず守る。それを徹底する。最重要のもの、どの地域社会でも必需品であるものは何か。衣食住。その次は、医療、介護、教育だ。だから、この3つを徹底する。それが、苦しい局面、我慢の局面での長期的な回復戦略だ。
今回は、教育に絞って議論したいので、医療と介護は乱暴なアイデアだけ示しておく。
医療は、義務的勤務を最終的な医師免許交付の条件とする。つまり、インターン後、国で指定する各地域の基幹病院に3年間の勤務を義務付ける。赴任地も診療科も希望は出せるが、第1希望が実現するとは限らない。徴兵制ならぬ徴医師制だ。まあ実現しないだろうが。
しかし、これに近い考え方はありうると思う。もはや地方の医療崩壊は起きているどころが、それが常態となっている。医師を増やし、看護師およびそのほかのスタッフは、国からの補助で給与水準を底上げする。医療も人手が必要だ。このような政策をとれば、仕事と人材も地方にとどまる、若干増える可能性もある。
介護は、徹底して、地方での介護を優遇する政策を打ち出す。もともと介護はコスト構造を含め、地方が有利なポジションにある。足りないのは人手、介護を嫌がらない人材である。
しかし、今後は、日本全体でも仕事不足になる。大都市でもそうなる。現在は人手不足で騒いでいるが、AI、ロボットで、仕事不足になる。二極化する。永遠の人手不足の専門職と、仕事不足の一般職だ。介護は21世紀には最重要の職業であり、もっとも人手が必要な産業である。
介護しか仕事がないのではなく、介護こそ最重要であり、最優先の職業であり、多くの地域で一定規模の運営、繁栄が可能だ。汎用性が高い。介護を地域の中心の産業とし、現在よりも倍増させることで、地域経済は介護産業を中心に回るところが増えていくだろう。
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