石破首相は地方創生でなく地方止血をやるべきだ 政策当局者の「大局観」は完全に間違っている

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競馬である。

競馬でも大局観は重要で、まず第1に、ギャンブルという意味では、荒れるレースか固いレースか、見分ける、ということである。12月1日のチャンピオンズカップ(中京競馬場第11レース、ダートコース1800メートル)のようなG1については、過去のデータを見るのがいい。G1の多くは固い。

第2に、その年は、例年に比べてどうか、という判断がある。それは圧倒的な人気馬がいるかどうか、ということよりも、全体のレベルの問題で、拮抗していても、どんぐりの背比べのようなレベルの低い中での拮抗ならば、大荒れの可能性はあるが、高いレベルの中での僅差であれば、やはり実力通り決まりやすい。

なぜなら、前者の場合は、捨て身というか思い切った騎乗で(大逃げ、あるいは死んだふりで直線だけに賭ける)仕掛けてくる騎手が現れやすいからで、展開が荒れる可能性がある。

もう一つ、実力をこれまで発揮できていない馬がいる可能性がある。レベルが高いということは、これまでどの馬も実力を発揮して結果を出してきた馬同士なので、これまでの結果通りになりやすい。

第3に、他のファンがどういう感覚でいるか、ということであり、有馬記念なら初心者も多いからとにかく当てたいということで本命は被ると同時に、人気だけの馬がさらに人気が出る可能性があり、地味な玄人好みの馬がねらい目となる。

第4に、狙う馬の候補が絞られたら、その個別の馬に対する大局観が必要となる。いつも人気よりも結果の順位が上なのか、人気先行型なのか。穴狙いのギャンブラーなら、前者の馬だけに最初から絞るが、私は、強いと私が思う順番に見ていって、その中で、人気よりもいつも走る馬がいたら、それを本命にする。本命サイドだが、本命としてはコストパフォーマンスがいい馬を狙うということである。

チャンピオンズカップは「前走圧勝のあの馬」で勝負

さて、今回のチャンピオンズカップでは国内では15戦12勝2着3回のレモンポップ(1枠2番)は大好きな馬だし、昨年の覇者でもあり、リピーターを本命にするのが私の流儀だが、今年だけは、2番人気が見込まれるウィルソンテソーロ(4枠8番)から。

今年は、絶好調の馬が少なく、特にレモンポップは前走、昨年までのオーラが感じられず、休み明けの一叩きの一戦だったとはいえ、少し不安だ。

そこで、今回は、このところ勝ちきれないレースが続いていたが、前走、G1の割には手薄なメンバーだったとはいえ、圧勝したウィルソンテソーロが、吹っ切れたように、これから連勝街道を進むような気がする(気がするだけだが)。単勝。

※ 次回の筆者はかんべえ(吉崎達彦)さんで、掲載は12月7日(土)の予定です(当記事は「会社四季報オンライン」にも掲載しています)

小幡 績 慶応義塾大学大学院教授

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おばた せき / Seki Obata

株主総会やメディアでも積極的に発言する行動派経済学者。専門は行動ファイナンスとコーポレートガバナンス。1992年東京大学経済学部首席卒業、大蔵省(現・財務省)入省、1999年退職。2001~2003年一橋大学経済研究所専任講師。2003年慶應大学大学院経営管理研究学科(慶應義塾大学ビジネススクール)准教授、2023年教授。2001年ハーバード大学経済学博士(Ph.D.)。著書に『アフターバブル』(東洋経済新報社)、『GPIF 世界最大の機関投資家』(同)、『すべての経済はバブルに通じる』(光文社新書)、『ネット株の心理学』(MYCOM新書)、『株式投資 最強のサバイバル理論』(共著、洋泉社)などがある。

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