「やさしい英語を使う=イケてる」が世界の新常識 非ネイティブが難しい単語を使っても嫌われる
留学してほどなく、英語になるべく接したくないから、現地の日本人留学生とばかり、つるむようになりました。英語を話す時間より日本人と日本語でしゃべっている時間の方が多い。留学前の大学に通っているのと、ほとんど変わりない日々でした。
英語漬けどころか、日本語でうだうだしゃべってばかり。そんな9カ月を過ごして、帰国しました。留学自体は楽しいこともたくさんありましたが、肝心の英語力はspeaking能力もhearing能力も、留学前からまったく伸びていませんでした。せっかくの海外生活が、語学面では無駄になってしまいました……。
非ネイティブエリートの英語学習は国内で充分
私は大きな勘違いをしていました。海外に行きさえすれば、英語はしゃべれるようになる! と。でも肝心のマインドが変わっていないのに、語学が身につくはずはありません。
何となく「英語を話せたら格好いい」程度のマインドではいけない。「英語で何をするのか?」という動機づけと目的意識がマインドに備わっていることが、何より大切です。
マインドが整っていれば、海外に出なくても、日本で勉強できます。どこにいたって、英語は身につくんです。そんな当たり前のことを留学での挫折体験で、思い知りました。
帰国してからは、しっかり「ネイティブ・非ネイティブの人と意思を伝え合う」「英語で仕事ができるようになる」レベルまで習得するという目的を持って、独学の精度を上げました。
オンラインの英会話の時間を増やして、動画やテキストでの学習に時間を費やしました。留学時に逃げていた英語漬けの日々を、進んで過ごし、海外部門の活発な企業に入社しました。
会社員になってからは、「英語を使わないといけない」環境となりました。話せないことには、仕事になりません。私にとっては、重要な動機ができたと言えます。より明確に目的意識を持って、英語の学習ステージを上げました。
動機づけと目的意識。このふたつが、英語学習には必要です。むしろそれがあれば、他に何もいらないぐらい。自ずと英語の学習力は高まります。海外に出る必要なんて、ないんです。
行きたいなら行けばいいと思うし、海外留学で英語力が伸びる人も、当然いると思いますが、決して必要条件ではありません。少なくとも、いまグローバルで仕事ができている私の英語スキルは、日本国内で、ぜんぶ習得しました。
恥ずかしながら留学経験は、ほぼ役に立っていません。いや、英語学習に本気になれたという意味では、「言葉が通用しなかった」挫折は、大いに役立ったと言えるかもしれません。
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