コピーライターが言語化に最も時間をかける工程 名コピーはその場でパッと思いつくものでもない
私は「コピーライターの仕事を続けていくうえで、キャリアカウンセリングの知識や技術が、きっと役に立つはずだ」と考えて、勉強をすることにしました。
どんな点で2つの仕事が似ているのかをお伝えする前に、そもそもコピーライターの仕事がどんなものか、なかなかイメージしにくいと思いますので、まずは、そのお話をさせてください。
心を打つ名コピーは、思いつきでは生まれない
あなたは、コピーライターって、どんな仕事だと思いますか?
ときどき、飲み会などの場で、次のように言われることがあります。
「コピーライターなんだから、この場でパッとキャッチコピーを考えてよ」
もしかしたら、あなたも「コピーライターは、キャッチコピーやキャッチフレーズをパッと考えられる人」というイメージを持っているかもしれません。
残念ながら、それは完全に誤解です。私たちコピーライターは、大喜利で次々と笑わせる芸人さんや、即興でなにかをつくるアーティストのように、その場でパッと答えや成果物を出す職業ではないからです。
世の中には、たくさんの広告コピーがありますが、それらのほとんどはコピーライターがパッと一瞬の思いつきで書いたものではありません。
私たちコピーライターは、何時間も、何日もかけて、ようやくたった1行のコピーにたどりつきます。
「えっ。たった1行なのに、なんでそんなに時間がかかるの?」
不思議に思いますよね。なにごとにも効率を求められる世の中において、数日かけて、たった1行というのは、あまりに非効率的に思えるかもしれません。
もちろん、それぞれのコピーライターによって時間のかけ方に差はあるかもしれませんが、少なくとも私の場合は、コピーをつくる時間の「約9割」を、ある工程に使っています。
それが「聞く」工程なのです。
①クライアントや生活者の話を聞く
②自分自身の話を聞く
この2つの「聞く」工程に、コピーをつくる時間のほとんどを使っています。
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